ISBN:4063211827 コミック
木村 紺 講談社 2008/01/23 ¥540
 
 

 
 
 ついに終わってしまった、珠玉の作品「神戸在住」の最終巻。
とりあえず3冊買いました。持ち歩き用、風呂場で読む用、そして保存用。
 保存用、とか言って買ったのはめぞん一刻以来か。

ほぼすべての伏線、つーても、日常を描いてきた内容なので、言うほどのものでもないが、此の巻で、ついにすべてのお話にエンドマークが入りました。

 この作品には、時折「人の死」が描かれていることがあって(作中では日和さん、おばあちゃん、そして震災)、エピソードの内容によっては、かなり人を選ぶ面があるのは致し方ないところなんですが、とにかく読んでみてほしい1冊です。

 特に、88話の「そして幸せな日向の記憶を」は、この作品最大の山場の1つであった日和さんに関するエピソードがついに終わりを迎え、一遍の詩のような言葉で締めくくられます。

まあ、ここにその詩を転載するのは野暮なので致しませんが、ぜひとも読んでいただきたいエピソードです。

 また、友人の鈴木たか美さんがお泊りにきたときの話も必読。
88話の時のメインエピソードからのスピンオフのような感じですが、お泊り話も木村紺先生にかかるとこうなる、というカンジでした。緩急のつけ方が素晴らしすぎる。

 書き下ろしの「挿話・日和洋次の視点」は、日和さんのエピソードで心にダメージを受けた人への妙薬かもしれません。

 イラストレーター日和洋次が、近づいてくる死を前にして、なぜ最後に羽の生えた少女を描いたのか、などすべてが明らかになります。
 この作品の中で、もっともこのエピソードを愛し、もっとも憎んだ私でしたが、これで胸の痞えが取れたように思います(ノ∀;)

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