06月03日付 朝日新聞の報道「「後ろから目隠し」と女児が事件直後に 長崎の小6死亡」へのコメント:

 あー。このニュース聞いたときね、ちょっと自分の過去と対面しちまったよー。

 このニュース、連日TV、ラジオで流されてるからみんな聞いてるだろうけど、まぁつきあってやって下さいな。
 ニュース番組のコメンテーターには絶対無いオレならではの体験談がある。
 
 以前の日記でも書いたかもしれないが、オレは小学生の頃の記憶がほとんど無い。
 別になにかショッキングな事件に遭遇したわけではなくて、単純に労働のような毎日を送っていただけなんだけども、そんなオレにも強烈に記憶に残ってることがいくつかある。

 そのひとつが「O君に怪我をさせた」ということだ。
 このO君にオレは低学年の頃から何かいうとこづかれていたのだが、小学5年生のときに親から聞いた「強者は弱者を知らずとも、弱者は強者を知る。ゆえに弱者は知恵の牙を研ぐ」という一言で、復讐を決意。
 とはいえ、O君は空手と古武道(植芝流合気道)を小さい頃からやっている本格派。マトモにやっても勝ち目は無い。
 初撃を絶対に入れてその初撃で無抵抗の状態にしなければ勝ち目は無い。
 無い知恵を絞って考え抜いた作戦が、O君の家の前で待ち伏せる、というものだった。
 彼の家の前には結構長い下り坂になっており、空手の練習の後この坂を自転車で下りてくることをオレは知っていた。
 坂の側面は製材所の資材置き場になっていて角材が転がっている。この角材をスピードを出して降りてくるO君にぶつければ絶対に大事になるだろう、と読んだのだ。
 今から考えれば穴だらけの作戦なのだが、そのときは完璧と思ったし、実際、完璧に結果を出せた。
 少し想像と違っていたのは、O君が思っていた以上に転がっていき、全身をすりむいて起き上がってこなかったことだ。後で分かったことだが、アバラ骨が折れていたのだ。
 泣き叫ぶ彼をオレは角材で無茶苦茶に殴った。未だに彼の腕にはそのときの傷がたくさん残っている。
  結局、泣き声を聞いた近所の大人がオレを止めた。

 んーでこの時以来、彼に小突かれることも無くなった。因果応報、ということを身をもって知ったからだろう。
 すげぇ目で睨んではきても、手を出さなくなった。大人が彼を庇わなかった、ってのもあったのかも知れない。

 で、ここからなんだが。今日1日ずぅーっと考えたんだけど、オレに殺意はあったのか、どうなのか。

 自分で考えるならば、無かったと思う。完膚なきまでにやってやろうとは思っていたけど、それはまだ思考として仕返しの範囲だった。結果はとんでもない事だったけど。

 で、この小学生だよ。殺意はあったっていうけど、どうなんだろ。確かにプロ顔負けの殺害方法ではある。好きな本が「バトルロワイヤル」だってだけはあるわ。
 でも、なんとなく、自分の思考に酔っていたんではなかろうかな、とも思ってしまうのだが。
 思考が狭く内向きなスパイラルに嵌まっていって、抜けだせなくなったというか。女の子だから腕力による仕返し、ではなくて復讐(=殺人)ということになったんだろうか。そこがオレにすら理解不能なところだ。
 
 この文章を書いていて、ふとこの小学生のこの先のことが少し気になった。
 TVでコメンテーターが社会復帰できるようにするためのカウンセリングを、って言ってたけど、出来るのかね?小学生なら戻れるんだろうか?
 
 ま、その辺は専門家でもないオレが考えたところでどうしようもないんだけども。
 確かなことは、この事件によって、未来がなくなった子供と、未来が見えなくなった子供が出来てしまったってことだろうなぁー。どっちが不幸かって言えば、そらまあ、未来の無くなったほうだろうけどね。
 でもあれだ。考えただけでも嫌になるよ、未来が見えない毎日なんざね。楽しい事の無い毎日。つらいわー。

 ん、それはひょっとしてこの小学生の送っていた毎日だったんかいな?つまり彼女を取り巻く状況は変わってない?

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